「シンガポールはブスの国である」とする風説について
- kanisawasan
- 2018年3月7日
- 読了時間: 5分

これをお読みの方はシンガポールについてどのような印象をお持ちでしょうか。
マーライオンが常に透明な液体を口から放出している、高田馬場にありがちな光景でしょうか。はたまたゴリラみたいなルックスの脂ぎったベンチャー起業家がこぞって移住していくヤバい国の印象でしょうか。
日本に帰った折などに人と話してみると意外と印象は薄く、ただただマリーナベイサンズ(上に船が乗ってる狂ったホテルです)の愉快な造形が浮かぶのみ…といった様子で、住民たる私には驚きなのですが、住んでいない国についての知識なんてまあそんなもんなのでしょう。
酒がクソ高い(外で飲むと日本の3倍位)、年中気温30度超・・・などなどシンガポールについて語りだすとキリがないのですが、一点あげるとすると、「可愛い女の子がいない」という現地在住者には共通の悲しい認識があります。
21世紀もはじまって約20年が経ち、今更母国でない国の女性の容姿を云々するのが適切かと言われれば確実に不適切なのですが、敢えてここで一つ言わせていただきたいのです。
「いる」と。
「可愛い子、いる」と。
熱くなりすぎていきなり結論から述べてしまいましたが、順を追って説明させてください。
なにゆえシンガポールの女性が美人でないと言われるのかというと、そもそもの遺伝的要因(判断のしようがない)をすっとばすと、化粧っ気がなく、結構な割合でメガネをかけていること、そのわりには南国風のゴージャスな格好の女性が多いこと、髪の毛を緑やピンクにしがちなこと、といった複合的な混沌があり、実態的な容姿の美醜をわかりにくくするとともに、一見して「げっ」となるルックスの人を生み出していることが全体的な印象を悪くしているようなところがあります。
日本を歩いていると、「あ、今の子可愛いな」と思ってもよく見ると化粧と髪型、服装ですべてが成立しているGP03デンドロビウムみたいなパターンの女性を見かけることは多く、上辺にどれだけ手間暇や金銭をかけたかで表面的な美醜を作り変えることができるのだなと思わされます。
翻ってシンガポールでは、後ろから見るとボディコンな感じの服にキレイな髪で、「キレイなお姉さんが歩いているな」と思っても、顔を見ると既に老境に入って久しいようなタイプの女性をお見かけすることがまあまああります。
これは気持ちや服装だけでもいつまでも若く、という非常に美しいストーリーであり、一人の人類として感涙を禁じ得ないのは間違いないのですが、ヒューマニズムを脇に置いておいて一男性の目線を心の中心に据えてみると、どこか奇妙さ、あるいは恐怖の類が立ち上ってくるのであります。男であれ女であれ、年相応の格好をしていて欲しい。そういう気持ちは、誰しも大なり小なり感じるところなのではないでしょうか。そんなことを書いている30歳男性が炎天下に耐えかねて普段半袖半ズボンという小学生のような格好をしているので、全く説得力はないのですが、とにかく直感としての印象が強烈過ぎるのは間違いないでしょう。
また、若い女性であっても、ノーメイクに巨大なメガネ、そしてピンクの髪、というルックスの女性は割と普通にみかけてしまい、「アラレちゃん?」と30代らしい反応をしてしまうこともしばしば。(なんで自然にない色を選ぶんですかね?)
そういった印象がばかりが先に立ち、現地駐在員などからは「シンガポールの女はブスばかり」といった風説が流布されているのです。
とりわけ、こうした駐在員などは現地の女性を見かける場所が盛り場だけだったりして、そうった場所での出現率が高い強烈な個性の人々をみかけがちなのではないかと思います。
なお、これはシンガポール人ではないかもしれないんですが、以前とあるショッピングモールで全身金色の衣類を纏って頭をモヒカン刈りにした女性を見かけたときは、思わず心のなかで「ブラボー」と叫んでしまいました。尖り方が20世紀!
しかし、私が見ている層(大学内など)では、決してそういった類の女性ばかりではありません。変な盛り方のされていない単なるナチュラルメイクの女性を見てみると、幼くは見えるのですが、普通に可愛かったりきれいだったりする女性も多くいます。
もっとメイクとかすれば普通に可愛くなるんだろうなあ、と余計なお世話で考えてしまったりもします。
まあ、メイクについては単に暑い国柄メイクなどしていられない、という事情もあると思います。逆にインドネシアなどのように暑い国でもガッツリメイクの人が一杯いたりするのは面白かったりしますが。
また、シンガポールは多民族国家であることから、中華系、マレー系、インド系、その他の人種が入り乱れており、ときたま見かける混血の女性などは、これまでの人生で見たことない程に綺麗だったりします。
見慣れた東アジア系の顔立ちの中に、少しエキゾチックなくりくりした目と浅黒い肌。とても見知った何かに見たことのない不思議な味わいが加わるというのは、目を開かされるような新鮮な感覚であり、はっとさせられるとともに、どきっとしてしまいます。
…いやこれ、学校のバスでたまに見かけるマレー×中華っぽい女の子の話なんですけど、めちゃくちゃめちゃくちゃ可愛いんですよ。やばっなにあれ。CDデビューとかしたらすげえ買い込む、みたいな。
有り体に言ってしまうと、この文章はそれが言いたかっただけなんですよね。
なんで俺はもう30歳で、しかも既婚なのかと。こんな南国で若い娘とめちゃくちゃに遊んでみたかったな〜、とろけるまで遊ぶような最高の青春したかったな〜と、ここまで多少ジェンダー的な方面に配慮して書いてきた努力をむちゃくちゃに投げ出して、今回の記述を終了しておこうと思います。
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